このページでは、歯科医療従事者の皆さまに向けて、日々の臨床で考えていることや、学びを通じて整理したいと思ったことなどを、言語化しながら少しずつ綴っていければと思います。

歯周治療に関しては、大学院での学びを通じて、その基本的な枠組みに触れながら、少しずつ自分なりの視点を持てるようになってきたと感じています。
そして現在は、矯正専門医である妻とともに診療を行っております。
矯正治療と歯周治療を両立させることで、患者さんの口腔環境をより長期的・多角的に管理できる体制を築きたいと考え、まさにその実現を目的として「一番町矯正歯科 DENTAL CLINIC」を開設いたしました。

矯正治療における力のコントロール、歯周組織の長期的な安定、そしてう蝕の初期兆候への対応――それぞれの知見を統合することは、単に効率的というだけではなく、患者の未来を見据えた治療計画の精度を高める上でも重要だと考えています。

文献や専門書を読み進める中で、これまで実践してきた診療の一つひとつについて、背景にある理論や判断の意味をあらためて捉え直すようになりました。
より確かな診療を提供するために、臨床の裏付けや考え方を言語化し、自分の中で整理することを意識しています。

また、最近はAIなどの技術の進展により、学びの手段そのものは格段に広がっています。とはいえ、情報の取捨選択やその解釈には、やはり批判的な姿勢と一定の視座が欠かせません。これは大学院時代に繰り返し教わったことであり、今も大切にしている学びの姿勢です。

このページを始めた理由は、まさにその姿勢の延長線上にあります。
私は学生時代から、誰かと一緒に学ぶことで理解が深まると感じており、アウトプットすることで思考が整理され、また他者からのフィードバックによって見えてくる視点も多いと実感しています。

開業医はとかく孤独になりがちですが、私はこれまでも院外の先生方と勉強会などを重ねてきました。このページも、その延長として、広く意見交換や学び合いの場となればと願っています。

若手の先生方、衛生士の皆さん、学生の皆さんも含め、もし記事の中に異なるご経験や視点、ご意見があれば、ぜひご指摘・ご助言をいただけますと幸いです。
ともに考え、学び、それぞれの現場に還元していけるような場となることを目指してまいります。