皆さまは、歯みがきのアイテムと聞くと何を思い浮かべるでしょうか。
画期的なデザインの歯ブラシ、新作の歯磨剤、多機能の電動歯ブラシ——
世の中には実に多くの道具が存在します。

当院でも歯ブラシや歯磨剤を販売しておりますが、
歯みがきにおいて最も重要なアイテムは、実はハンドミラー（手鏡）です。

なぜ、ハンドミラーが“もっとも重要なアイテム”なのか

当院のブログ「ハリネズミデンタルアカデミー」でも「歯みがきの極意」として詳しく述べていますが、
歯みがきの原点は“観察”にあります。

歯科に限らず、私たちはしばしば目的より“方法”から入ってしまいがちです。
歯ブラシの持ち方、動かし方、毛先の角度——もちろん大切です。
しかし、歯みがきの目的を明確に理解すれば、自然と正しい磨き方に近づきます。

歯みがきの目的は、
歯周病の原因であるプラーク（細菌のかたまり）を取り除くこと。
プラークは歯と歯ぐきの境目に残りやすく、これは物理的に落とすしかありません。
正確にブラシを当てるためには、自分の歯を“見ながら”磨くことが欠かせません。

つまり、

• 見えない場所は磨けない

• 磨いた“つもり”では意味がない

ということです。

歯みがきで最も過小評価されているのは、まさにこの視認性です。
磨き残しが起こる理由は、技術や道具ではなく、
ただ見えていないから——この一点に尽きます。

今回のオリジナルハンドミラーについて

私は歯周病科出身ですが、大学病院時代、医局の先生方も衛生士の皆さんも、
歯みがき指導の際は必ず手鏡を使用していました。
ところが、いざ家庭となると「手鏡が家にない」「買う機会がない」という方が驚くほど多く、
歯科医院でも歯ブラシや歯磨剤は販売していても、手鏡を扱う文化がほとんどありません。

この点に長らく違和感があり、
「自分が開業したら手鏡を置こう」
と心に決めていました。

しかし実際には、歯みがきに適した形状の手鏡がなかなか見つからず、
クリニックで販売するには至っていませんでした。
今回ようやく、日常使いにふさわしい“ちょうどよい”ミラーをご用意することができました。

当院オリジナルのスクエア型ハンドミラーの特徴

• 歯面の観察に最適な、絶妙なサイズ感

• 余計な凹凸がなく、丸洗いしやすく衛生的

• ハリネズミのロゴ入りで、毎日の相棒として愛着が湧くデザイン

決して派手な構造ではありませんが、
“毎日手に取って、歯を見る習慣を支える”ために最適な形を追求しています。

最後に

今回のミラーは、とてもシンプルな道具です。
しかし、あなたの歯を長く健康に保つうえで、最も確かな効果をもたらす道具でもあります。

毎日の歯みがきのパートナーとして、ぜひお役立てください。
小さな鏡ですが、きっとあなたの未来の口腔健康を力強く支えてくれるはずです。