歯科医院のブログというと、
「ジュースはやめましょう」「酸性の飲み物は歯に悪い」――
そんな“避けるべき飲み物”の話が始まるのだろうと予想された方もいらっしゃるかもしれません。
確かに、スポーツドリンクや清涼飲料に関する知識は、むし歯や歯周病の予防においてとても重要です。
今後の記事では、そうした注意喚起も取り上げてまいります。
しかし、今回のテーマは「何を避けるか」ではありません。
「何を選ぶか」です。
一日のなかで、ふと手に取る飲み物――
その小さな選択が、健康を育み、毎日のその人らしい暮らしになじんでいく。
そんなふうに思ったこと、ありますか?
歯科医師として、日々の暮らしを大切にする一人の人間として、そして日本人として、私が今回取り上げたい飲み物は
他でもない、「日本茶」です。
「なぜ、歯科医院が日本茶をすすめるのか?」
この問いに対して、科学と文化、両面から丁寧にお答えしていこうと思います。
飲み物は、ただ喉を潤すだけではなく、選び方次第で、口腔や全身の健康を支えるパートナーにもなり得ます。
なかでも注目されるのが、「ポリフェノール」。
すでに多くの方が、ワイン・コーヒー・カカオなどを通じて耳にされたことと思います。
抗酸化作用を中心に、体内のさまざまな機能をサポートする成分として、近年ますます脚光を浴びています。
数あるポリフェノールの中でも、歯科の観点からとくに注目すべきなのが「カテキン」です。
緑茶に豊富に含まれるこの成分には、次のような多彩な働きが報告されています。
抗酸化作用・アンチエイジング
抗菌・抗ウイルス作用
脂質代謝の改善・血糖値の上昇抑制
抗炎症・アレルギー抑制
近年ではその機能性に注目が集まり、以下のような形で多くの商品にも応用されています。
チョコレートやキャンディなどのお菓子
石鹸・うがい薬
消臭スプレーや寝具
高濃度カテキン飲料やトクホ商品などの機能性食品
これらの多くは科学的根拠に基づいており、健康への関心が高まる中で、私たちの暮らしに広く浸透しつつあります。
ただ一方で、こうも感じています。
――日本茶が、単なる“機能性素材”として扱われすぎてはいないか。
本来、日本茶はただ健康に良いから飲むものではなく、
その背景には味わい、所作、人とのつながりといった豊かな文化が息づいています。
時間と温度によって変化する繊細な風味
「淹れる」という行為が生み出す、心のゆとり
人と人をつなぐ、静かな時間
「飲めば健康になるから」ではなく、
“丁寧に淹れて、味わう”という時間こそが、日々の豊かさにつながる。
そんな原点に立ち返ることで、私たちはあらためて「日本茶」という存在に向き合いたくなるのではないでしょうか。
次回からは、そもそも「日本茶とは何か」という基本に立ち返りながら、
私たちが日々の飲み物としてどう日本茶と向き合っていくか、その価値を丁寧に掘り下げていきます。
飲み物が変わると、人生が変わる。
そんな実感を、みなさまと共有できれば幸いです。
一番町矯正歯科 DENTAL CLINIC
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※一般歯科と矯正歯科で開院日・診療時間が異なります。
※土曜診療は月3回(不定期)の頻度にて診療いたします。
※月・火は応相談です。
※学会・出張等で臨時休診の場合があります。
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麹町駅 東京メトロ有楽町線 3番出口 徒歩2分
半蔵門駅 東京メトロ半蔵門線 5番出口 徒歩3分(エレベーターあり)
市ヶ谷駅 JR総武線、東京メトロ有楽町線・都営新宿線
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※駐車場はありませんのであらかじめご了承ください。
※保険診療の施設基準についてはこちら
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